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代々木忠プロフィール

女が淫乱になる瞬間

 ソープランドに勤める女の子から、こんな話を聞いた。ソープのサービスには、その手順というか、マニュアルがあるのだけれど、それをお客に壊されて、いきなりアソコを舐められたりすると、素(す)に戻ってしまうのだそうだ。きっとソープランド嬢ではなくて、ひとりの女に戻るのだろう。そうしたときに彼女は仕事を忘れて、本当にイッてしまうのだそうである。

 

 思考が落ちたとき、オーガズムはやってくる。もっとも、当時はそれを体系的に知っていたわけでもなく、単に女優としてのSEXではない、彼女の本当のSEXを私自身が見たいと思っていたにすぎないのだが……。

 

 外は一面の雪景色。東京の事務所では、3人の男優と1人の女優、そして多くのスタッフがやみそうにない雪をながめていた。予定していたロケは中止。だが、きょうを逃すと全員のスケジュールは近いうちに再び合いそうもない。予定していた場所を変更して撮影をきょう行なうのか、それとも予定していた場所を変えずに日を変えるのか、私が結論を下さないので、女優のメイクは仕上がりに向けてとどこおりなく進んでいる。

 

 実は私は、予定していた場所で、しかもきょう撮影を行なおうと思っていた。彼女だけには知らせていなかったが、撮影場所とは最初からこの事務所なのだ。

 

 メイクが仕上がると同時に、私は男優をけしかけた。男優2人が彼女に襲いかかる。彼女は突然の出来事に激しく抵抗した。事務所の床の上で、彼女の着替えたばかりの服が剥ぎ取られてゆく。途中だんだん感じてきているようでもあったが、結局、彼女は涙ながらに、やめさせるよう、まわりのみんなに訴えた。

 

 見るに見かねたもう1人の男優が、その場に割って入る。彼女にはやさしい言葉をかけながら。彼女を抱きかかえるようにして、2人で別室へ入ってゆく。彼が傷ついた彼女の心を癒すことだろう、とここまでは、私の思惑どおりだったのだ。

 

 別室で、彼女は自分を助け出した男優のオチンチンをしゃぶりたいとせがむ。今度は私が彼女を制した。つまり、じらしたのである。さんざんじらした後、監督としてOKを出すと、アソコをびちゃびちゃにしながら、くわえ込んで離そうとしない。実にうまそうにしゃぶる。私には、これがさっきあれほどイヤがっていた彼女だろうかと不思議だった。

 

 次に、彼女は挿入してほしいと言って聞かない。ついに床の上でファック。快感をむさぼるようなSEXだった。だが、終わった後、もっと欲しいとせがむ。他の男優も加わって3人がかりで、彼女を愛撫する。それから3人とファック。

 

 最終的に彼女は3人の男優の精液を美味しそうに飲み干し、おまけに両手まで合わせて「ごちそうさま」と言ってのけたのだ。カメラは回っていたが、返す言葉が見つからなかった。私はまだまだ女がわかっていないなと思った。

 

『色即是空』より


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