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女性に読んでほしいコラム


第50章 恋愛しない若者たち

 恋愛しない若者たちが増えている。彼ら彼女らの多くは、恋愛しない理由をこんなふうに語る。「気まずくなるのがイヤ」。

 

 何に気まずくなるのか? 「フッても気まずいし、フラれても気まずい」。たしかに告白してNGなら、断わったほうも断わられたほうも、気まずさはあるだろう。でも、それが恋愛しない理由なのか……。

 

 生きていれば、気まずいことなんていっぱいあるわけで、いっぱいあるからこそ、いつまでも頓着してはいられない。僕は職場結婚だった。当時女房は売れっ子女優、僕は名もない助監督。告白してフラれたら、そりゃあ、その後の仕事もやりづらいだろうなぁ……などとは考えなかった。

 

 「なぜ?」と訊かれても「好きだったから」としか答えられない。先のことまで考えてないというか、やりづらくなったらそのとき考えりゃいいくらいにしか思っていなかったのだ。

 

 それに「気まずい」のはあくまでもNGの場合であって、お互いOKならばそんな心配は無用……と思いきや、「つきあっても仲間に気まずい」と彼ら彼女らは言う。

 

 え? どーいうこと? 惚れた相手よりも仲間のほうが大事なの? これがどうやらそうらしいのである。たとえば、1日10時間以上、LINEやTwitterに時間を費やす子がいる。その子曰く「仲間はかけがえのない存在で、ちょっとしたことで関係が壊れるんだったら、恋人はいないほうがいい」のだそうだ。

 

 そんなことくらいで壊れるのに“仲間”なの? と思っちゃうけれど、僕のほうがおかしいんだろうか。

 

 「男の子と遊ぶより女同士で遊んでるほうがぜんぜん楽しい」と言う子がいる。これは男のほうも同様で、「男同士のほうが気ぃ遣わなくていいから楽しい」と。僕も男ばかりで千葉に遊びに行ったりするから、その気持ちはよくわかる。でも、なぜ両方楽しもうとしないのか不思議だ。

 

 そこには、やはり「気まずさ」を極力排除したうえでの仲間至上主義、友人至上主義みたいなものが見え隠れする。しかも、一緒にいる仲間や友人が自分と同じように非恋愛状態なら、恋人がいないことに特別焦ったりもしないのだろう。

 

 だとしたら、彼ら彼女らのセックスは遥か地平線の彼方にしか見えてこない。かねてより少子化が叫ばれ、高齢化社会の問題点が浮き彫りにされている。しかし視点を変えれば、つまりセックスする人が減れば、やがては老いも若きも人口が減るのである。そうなれば、わざわざ火星にまで移住しなくてもいいわけだし、それも自然の摂理かと思えなくもない。