TOP女性に読んでほしいコラム > エッチなオーラが出ている

女性に読んでほしいコラム


第49章 エッチなオーラが出ている

 催淫CDの中身は催眠誘導である。聴いた女の子がエクスタシーを感じるように僕が誘導している――と、ここまではこれまでも書いてきた。

 

 もともとはカセットテープのかたちで、A面に吉田かずおさんによる催眠のレッスン的な内容、B面に僕のセックス・イマジネーションを収めた。ただ、僕のパートも吉田さんの指導のもとである。このカセットテープは東芝EMIから発売されてロングセラーになった。

 

 のちに、B面をアレンジして現場用の催淫テープを作った。変更箇所はいくつかあるが、最大の違いは終わり方である。市販のものは10カウントで催眠からスッキリ覚める。ところが現場用は、欲情したままだ。つまり、スッキリではなく、それこそ「目の前にいる男だったら誰もいいから、とにかくしたい!」という状態を維持したまま現実に戻している。

 

 当時、僕はうつで、目の前の女の子を説得するだけのエネルギーもなかったから、とりあえずこれを聴かせて、いやらしいところだけを撮っていこうと思った。女の子の深奥を探ろうというのではなく、ちょっと気取ってたりカッコつけてる女性が催淫テープを聴けば淫乱になってしまう、そのギャップを見たかったのだ。

 

 僕の試みは半ば成功したと言えるだろう。このシリーズに何度か出演している森林原人が催淫テープを聴いた女の子についてこんなふうに語っている。

 

 「体温が伝わってきて、冷静でふつうにいる人の体温と違うんですね。手の熱さとか体から出るエネルギーとか。それは男優にも伝わってくるというか、影響はあって、さっき(撮影が)終わったあとにも銀次さんと話したんですけど、『なんでこの撮影では、すっと勃つのかねぇ』って。ほかの現場だと、やっぱ『ここで勃たせなきゃ』とか『勃ってたほうがいいな』とか、そういう意図する理性が働くんですけど、このテープの場にいると、その場の空気で勃ってくるというか。で、ずーっと勃ってるんですよね」

 

 催淫テープ(CD)を聴いて淫乱になった女の子は、そういうオーラを出している。だから、その場にいる男優も女の子のエッチオーラに共鳴してしまうのだ。でも裏を返せば、他の現場で女の子たちはエッチオーラを出さないまま、セックスしているということになる。オーラがなければ男優も自ら勃たせておかなければならない。

 

 話を戻すと、最初は軽い気持ちで始めたシリーズだったが、催淫テープ(CD)を聴いた女の子から出てきたのはエッチオーラばかりではなかった。過去のトラウマがまるで堰(せき)を切ったように溢れ出してきたのである。考えてみれば当然のことだった。トランス状態に入ったとき、過去も現在も未来も境界線がなくなり、その中でいちばん印象的なものがドーンと表に出てくる。

 

 結局、僕は彼女たちと向き合わないわけにはいかなくなった。そしてそれを通して見えてきたのは、人は日頃いかに本当の自分を見せていないかということだった。それは他人ばかりでなく、自分自身に対しても、である。

 

 みんなが一度あのCDを聴くといいのになぁと僕は思っている。そうすると、たとえば「本当の自分はどう思っているのか?」「今いったい何をしたいのか?」「このイライラはどこから来ているのか?」等々、その根っこを知ることになる。そして、自分を縛っているものから自由になれるはずである。CDを聴いたひとりの主婦(40歳)の言葉が印象的だった。

 

 「そんなに気をつかわなくていいんだよとか、言われてる気がするんですよね。ラクになっていいよって……」