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女性に読んでほしいコラム


第3章 始まる恋を逃がしてしまわないために

 「あの人、ひょっとして私に好意を持ってくれてるのかなぁ」と、相手の目や素振りから感じることがある。そう思ってあらためて見れば、あなたも相手のことがまんざらでもなかったとしよう。いや、それどころか、けっこうよく思えてくる。

 にもかかわらず、「ひょっとしたら私の思い込みかも……」とあなたは考える。自分が感じたとおりなのか、あるいは思い込みなのかを明確にすべく、まわりの人間に「今つきあっている人がいるのか?」などと、それとなく探りを入れてみる。

 なぜこんなことをするかというと、勘違いだったら傷つかなくてもいいところで傷つくことになるし、相手が同じ学校や会社や友人たちの輪の中にいる場合、「思い込みでその気になったなんて、みんなに知られたら……」とあなたは考える。

 今回は「感情」と「思考」の使い分けについて見ていきたい。上のエピソードの中で、どこまでが「感情」で、どこからが「思考」だろうか?

 相手の目や素振りから「ひょっとして私に好意を……」と感じたのは「感情」であり、そんな相手にあなたが同様の思いを抱くのも「感情」だが、それ以降はすべて「思考」である。

 「感情」は瞬時に感じ取る。それに対して「思考」はいったん頭を通すために、「感情」に比べるとワンテンポ遅れる。だから、いちいち「思考」を働かせていては、相手の表情や言葉に対してすぐに反応しなければいけないチャンスを取り逃がしてしまう。

 そればかりか、「私の思い込みかも」とか「みんなに知られたら」というのはネガティブな思考だ。これがまた問題である。

 話は変わるが、僕はこれまで感情的になり失敗した経験が数多くある。たとえば、なにかの商談があったとしよう。そういうビジネス上のやりとりで相手の態度が横柄だからといって「感情」を前面に出してしまっては、まとまる話もまとまらなくなる。

 商談だからこちらの思惑どおりに行かない面もあるわけだが、「なるものはなる。ならないものはならない」という整理が必要であり、これは「思考」が冷静に導き出す結果でなければならない。

 仕事を頑張っている女性も多いはずだが、恋愛やセックスでは「感情オクターヴ」の「感性」が、仕事では「思考オクターヴ」の「知性」が優位に立たないと事は上手くいかない。しかも、ネガティブになると意識のレベルが落ちる。すると「感情」は依存や執着に、「思考」は柔軟性のない概念にとらわれ、「本能」は快のみを求め貪欲になる。これでは上手くいくはずがない。

 男性のみならず女性の中にも、好きだと思えば、その思いを素直に相手にぶつけられる人がいる。思考が入ってこない。ダメならダメ。好きだと思った自分を尊重すると同時に、NOと答えた相手も尊重する。だれにも縛られず、だれをも縛らない。こういう人は「本能」に根づいた「対人的感性」が成熟している。

 なかなかそこまでは行かなくとも、プライベートやビジネス、おのおのの場で、「今、自分は相手と感情オクターヴで接しているのか? 思考オクターヴで接しているのか?」をちょっと意識してみるだけで、結果はたいぶん変わってくるのではないかと思うのだが、いかがだろうか?