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第23章 セックスで健康&綺麗になる!?

 これまでセックスの効用として“つながり感”などメンタルな面を中心に書いてきた。たとえば、親を憎悪している女の子がビデオに出て、その後「親の気持ちがわかるようになりました」という手紙をもらったりするけれど、これは精神的な効用だ。

 

 今回は、これまであまり書いてこなかったフィジカル、つまり肉体的な効用について記してみたい。

 

 長いこと一緒にやっているメイクさんがいるのだが、彼が現場でよくこんなことを言う。「メイクするたびに変わるんだよねぇ。ひとしきり終わって戻ってきて、顔を直すたびにいい顔になって、ツヤツヤだし、張りが出てくるし、なにより化粧のノリがぜんぜん違うんだよなぁ……」。

 

 僕の作品では一人の女の子が何回もセックスすることが多いので、撮影前、何度かの休憩、撮影後と、彼は何回も同じ子の化粧をさわる。そして仕事柄、肌の変化には人一倍敏感なのだ。実際、いいセックスをした女の子は、顔つきまでも変わってくる。精神的に解放されて……というのもあるんだろうけれど、僕は体自体も内側から何か変化が起きているように思えてしかたないのだ。

 

 このほかに多いのが、たとえば冷え症。もともと女の子には冷え症の子が多い。なかには秋口から電気毛布のお世話にならないと眠れないという子もいる。そんな彼女たちが現場でオーガズムを体験すると、その後、「監督、冷え症が治ったよ!」と言うのである。

 

 こんなこともあった。奥多摩の旅館で泊まり込みの撮影をしていたとき、夜中にとつぜん女の子が出血し、痛みに七転八倒しはじめた。聞けば、大きな病院で子宮筋腫の診断を受けており、近々手術しなければならないのだが、混み合っているため手術の順番を待っている状態なのだと。

 

 その夜、苦しむ彼女を助監督があわてて近くの病院へ連れていった。ただ、そこではとりあえず痛み止めの注射を打っただけで、子宮筋腫については掛かりつけの病院に相談するようにとのこと。一晩ぐっすり寝て、痛みも消え、本人も大丈夫だと言うので、様子を見つつ撮影を行なった。そして、彼女は生まれて初めてのオーガズムを体験した。

 

 後日、彼女から聞いた話によれば、掛かりつけの病院に行ったところ、主治医からは「筋腫が消えている」と言われたそうである。もしそれが本当ならば、いったい彼女の体の中でどんな変化が起きたのだろうか?

 

 僕がセックスの効用について語る原因というか、もともとのキッカケは、40年前、日活ロマンポルノ裁判の被告になったことが影響している。裁判に勝とうとすれば、論陣を張るために〈性の肯定化〉、要するにセックスのプラス面についていろいろ材料を集める必要が生じた。

 

 裁判では、僕の生い立ちもあって、「こういう人間だから、こんなものを作るんだ」と人格までもが貶(おとし)められた。屈辱感から、つい「そういうオマエらだって、してるんだろうが!」と言ってやりたいところだが、女の股ぐらでメシを食っている事実は動かしがたく、自分の中にも一抹のやましさが残る。だから裁判が終わったあとも、セックスは悪いことじゃないんだという僕なりの実感がつねに欲しかったのである。

 

 今はメジャーな女性誌がセックスの肯定面をくり返し特集する時代になった。隔世の感は否めない。だが反面、内奥ではセックスに失望している女の子がとても増えている。だから、僕は自分に向けてだけでなく、ある意味、これまで以上にそれを言わなければとも思うのだ。

 

 さて、肉体的な効用として、肌や表情、冷え症、子宮筋腫など、思いつくままにつづってきたけれど、体のメカニズムから見たとき、なぜこういった変化が起きるのだろうか?

 

 今、ネットでそれをのぞいてみると、専門家の解説も含めていろいろなことが書かれている。僕は医者ではないので難しいことはわからないものの、自分なりに整理してみたのは、次のようなことである。

 

 性的に高揚するだけで、各種ホルモンの分泌が促進される――ということが実証されているようだ。

 

 たとえば、βエンドルフィンをはじめとする〈快感ホルモン〉。このホルモンの分泌が盛んになると、解放感が増大し、ストレスが解消される。エストロゲンをはじめとする〈性ホルモン〉は細胞を若返らせ、老化を防止する効果がある。また、胸腺ホルモンをはじめとする〈免疫ホルモン〉は文字どおり病原菌に対する免疫力を増大させる。

 

 これらは平たく言えば、心身ともに健康になり、同時に綺麗にもなる、ということである。その事実を知らないでするより、知ったうえでセックスをすれば、効果はさらに大きいと思うのだけれど、いかがだろうか?