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女性に読んでほしいコラム


第15章 女性の感度を高める方法

 セックスでイケない女性の多くは、腹式呼吸ができない。つまり、深く息を吸い込めないのである。こう書くと、深く息を吸うことくらい簡単だろうと思われるかもしれないが、彼女たちに深い呼吸をさせようとすると、えずいてしまうのだ。

 

 呼吸は意識と無意識の間にまたがっていると、何かの本で読んだ記憶がある。本の題名は忘れてしまったが、それによれば、人間の臓器のなかで、自分の意思で止められるのは呼吸だけだという。心臓や胃や腸の動きを自分の意思で止めたり動かしたりはできない。

 

 しかし、呼吸のことを忘れていたら止まってしまうかといえば、もちろんそんなことはない。無意識のうちにも呼吸は続いている。だから、意識と無意識の間にまたがっているというわけである。

 

 そればかりか、こんな経験もある。映画「YOYOCHU」の石岡正人監督が僕の作品のチーフ助監督をしていた頃、編集スタジオで一緒にテロップがあがるのを待っていた。何もすることがないので、「呼吸によって心拍数を落としてみせるから、脈を取ってくれないか」と僕は言った。深い腹式呼吸をしばらく続けたあと、彼に合図する。「本当にできるんですか?」と半信半疑の彼が僕の手首に指をあてる。その後、彼は「1分間に41しかないですよ!」と大きな声をあげた。僕の平常時の心拍数は60台である。それが3分の2に落ちたのだ。

 

 かつてストレスが溜まると、僕は頻繁にサイパンへ出かけた。自然の中に身を置けば、それまで自分を縛っていたものからも解放された。あるとき、ふと気づいた。そのとき僕はゆったりとした呼吸を無意識にしていたのだ。そこで、仕事が立て込んで胃の調子がよくないときには、日本でもあのゆったりした呼吸を意識的にやってみた。すると、胃の不快感は消えたのである。

 

 何が言いたいかというと、心臓や胃といった意思によってコントロールはできないと思われている臓器にさえ、呼吸はある程度の影響を与えられるはずだと僕は思うのである。

 

 心の傷というのは意識の表層だけでなく、その奥深く無意識の中にも存在している。呼吸法でなら、その傷に対してある働きかけをすることができる。つまり、意識的に呼吸することによって、無意識の世界をいじることができるのだ。呼吸を女の子にやっていくと、溜め込んでいたトラウマが出てきたり、エクスタシー状態になったりする。

 

 人間は呼吸に始まり、呼吸に終わる。だから、腹式呼吸ができない場合は、まずふだんより少し深い呼吸を意識的にするだけでも、体の各機能は活性化してくるし、それにともない性的な感度もアップしてくる。

 

 セックスするには、相当な量のエネルギーが必要になる。それは筋肉等が激しい動きを続けるためばかりでなく、気持ちよさを感じることにもエネルギーが必要なのだ。逆にいえば、感じるためには、いい呼吸をして、気血の流れをよくしておかなければならない。それは感じるための最低限の準備でもある。

 

 たとえば、これまで現場で出会った女の子のうち、文学少女的なお嬢さんは往々にして感度が悪かったりする。もちろん文学が悪いのでなく、小さい頃から彼女が体を動かしてこなかったからだ。意識して呼吸したことはなく、ともすれば何か考えるときには呼吸を止めていたりもする。

 

 運動をしていたり、呼吸を意識している人に比べたら、彼女の1日に摂取する酸素の量はきっと大きな開きが出ることだろう。この違いが人間にどんな影響を及ぼすのかについて一度、専門家にぜひ聞いてみたいと思っているが、少なくともAVの撮影現場においては、天と地ほどもセックスが違ってくる。

 

 もし自分の感度をアップしたいと思っている女性は、最初はむずかしくとも、ぜひ意識的に少しずつでも深い呼吸を実践してみることをオススメする。