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女性に読んでほしいコラム


第11章 女性がオナニーで想像していること

 「ザ・面接VOL.111 瞬間恋愛 ガチンコ・バトル」という作品の中で、面接に来た3人の女性の実生活でのオナニーにふれた部分がある。

 

 面接1番手のみすず(30歳)には、かつて2人の男からレイプされた体験があった。その際、1人にはフェラを強要され、同時にもう1人にはバックから突かれたというが、そのレイプの思い出を想像の中で追体験しながら、みすずはオナニーをしている。

 

 2番手のめろん(18歳)は、小学校6年のときにオナニーを覚え、家族がいてもコタツの中でこっそりしていた。高校2年のときにケータイ・サイトの通販でローターを買い、今はクリに当てたり、膣の中に入れたりしているという。

 

 彼女に週3~4回するというオナニーのオカズを訊いてみると「電車の中で痴漢に囲まれて、パンツの中に手を入れられていることを想像しながら……」という返事がかえってきた。「囲まれて」というのがポイントのようだ。痴漢に抵抗しながらも、自分1人ではどうにもならない状況の中で、男たちにどんどんやられてしまう、それが彼女をいっそう欲情させる。

 

 3番手のみう(20歳)は、小学校2年のときにオナニーを覚え、それから現在までほぼ毎日しており、1日2回の日もあるという。オナニーでの妄想は、レイプ、マンガ喫茶でのセックス、パンスト破り、SMチックなセックス……。

 

 ここでもレイプが出てくる。マンガ喫茶でのセックスというのは、本来してはいけない身近な場所の象徴なのだろう。パンスト破りはSMチックとほぼ同義と思われる。

 

 このように3人とも、オナニーのイメージは強烈である。だが、それは彼女たちがとりわけ過激なのではなく、ビデオの現場で出会う多くの女性たちに共通した傾向でもある。レイプまがいの、あるいはSMチックな想像が、女性たちのオナニーのオカズになっている。

 

 かといって、みんながレイプや痴漢を想像しながらオナニーしているというわけではもちろんない。たとえば、きょう彼と逢えないから、彼とのよかったセックスを思い出しながらオナニーしているという人もきっといるに違いない。

 

 しかし、そういう例外はあるにせよ、なぜ多くの女性は無理矢理やられることを想像してしまうのだろう?

 

 セックスにおけるオスとメスの傾向性からすれば、体のメカニズムも男は能動的に、女は受動的にできているわけだから、男がレイプするところを妄想しつつオナニーしているのと同じだけ、女が逆の立場をイメージしていても、不思議ではないように思える。

 

 それに、種の存続という遺伝子レベルの話からすれば、より強いオスの子を宿したいという欲求もどこかで働いているのかもしれない。

 

 「草食系男子」とか「肉食系女子」とか言われる時代だが、もしもオナニーのオカズとして、男にレイプされるのではなく、男をレイプするイメージによって欲情する女性が多数派になったらどうだろう。イメージは現象化する。まぁ、そうなったらなったで、女性が主導権を握る母系社会というのも、僕はありだと思うけれど。

 

 いずれにしても、社会的動物である人間には、タブーを犯す妄想によって欲情するという面が確かにある。AVでも官能小説でも、女教師モノや義母モノ、寝取られモノなど、背徳をテーマにした作品は枚挙にいとまがない。

 

 タブーは刺激なのだ。しかし、刺激は慣れてくれば鈍化し、さらに強い刺激が欲しくなる。ちょうどSMにおいて肉体の刺激のみを追求していけば、最終的には相手を殺すところまで行ってしまうようなものである。

 

 そのうえ、マイ・ローターやマイ・バイブを持っている女性も増えている。電マなら、さらに手軽に手に入るだろう。だが、これら機械の強い刺激に日常的に慣れてしまうと、実際のセックスにおいて人間の愛撫では感じなくなる。

 

 このように自己完結の代償は決して小さくない。では、どうすればいいのだろう?

 

 ふつう妄想(思考オクターヴ)と性器への刺激(本能オクターヴ)でするオナニーにおいて、意識的に感情オクターヴを使ってみたらいいと思う。つまり、感情移入である。

 

 具体的には、まず対象となる相手をビジュアライズする。その相手にクンニなどをされて、思いっきり焦らされているところを想定する。そんなシチュエーションにおいて、感情移入し、子どもになっておねだりをする。「焦らさないで!」でもいいし、「好きっ!」でもいい。

 

 感情移入するオナニーは、妄想と刺激だけでは得られなかった新たな快感をもたらしてくれるはずである。そして、実際のセックスで感情オクターヴを使う効果的なレッスンにもなるに違いない。